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片山法律事務所

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弁護士の得意分野

弁護士・弁護士業界

だいたい初めてお会いする方に名刺を渡すと,「弁護士さんですか,得意分野は何ですか?」と聞かれます。

弁護士になって13年目ですが,いまだに胸を張って「得意です!」と自信をもって言い切ることができる分野はありません。初めて関与する法律だったり,同様な事件は数年ぶりだったりするときは,その都度法律の条文を読み,文献の該当箇所を数冊読み,ネットでも情報収集して,ようやく事件の進行にあたります。

頻繁に関与する事件類型でも,事案ごとに特色があり,決して同じ処理はできません。同じように見えても何か違っていたり,イレギュラーが起きたりして,そのたびにまた勉強です。

とはいえ,他の分野よりは比較的件数を多く扱ってきたのが①破産,②成年後見,③中小企業の相談です。成年後見の件数は,下関の弁護士では5本の指には入ると思っています。

「得意分野にしたい!」と思って特定類型の事件だけを取り扱おうとしても,下関のような地方都市では事件の絶対数がたりないため,経営が成り立ちません。

私の経験から言うと,弁護士の得意分野が何になるかは偶然です。

弁護士になってすぐは大体はどこかの法律事務所に勤務して先輩弁護士に師事するのですが,その事務所が伝統のあるところであれば,そのカラーが自然と身に染みこんできます。

さらに,依頼を受けて案件にあたっていくと,同じような案件を依頼人や他の弁護士などから紹介され,なんとなく弁護士ごとに得意(?)な分野ができてきます。

そうして,なんとなく成形されたのが現在の自分なわけで,「得意分野は○○です!」とはっきり言いきってしまって大丈夫かな?と躊躇してしまうのです。