「ネット広告を見たけど、最初から自己破産をしておけばよかった」
最近、こういうご相談が増えています。
「ネットで法律事務所を見つけて相談した」
「債務整理をすすめられて手続きを進めた」
「でも、途中でうまくいかず、自己破産になった」
そして最後にこう言われます。
「最初から破産にしておけばよかった」
債務整理はうまくいけば良い制度です
まず前提として、債務整理は悪い制度ではありません。
取り立てがとまる
支払額が減る
返済期間が見える
返済可能なラインに調整される
自己破産のような資格制限がない
このように、うまくいけば、生活を立て直すための有効な手段です。
問題は「返済を続けることができるかどうか」
債務整理には、はっきりとした前提があります。
それは、減額後の返済を継続できることです。
つまり、
・安定した収入がある
・返済原資が確保できる
ことが不可欠です。
しかし実際には、
・収入が不安定
・支出が見直せていない
・返済計画が現実的でない
こういう状態でも、債務整理を選んでしまうケースがあります。
なぜ債務整理をすすめられるのか
債務整理は、自己破産や個人再生と違い、裁判所を使わない手続きです。
そのため、
手続きが比較的シンプル
書類の負担が少ない
裁判所への申立てが不要
家計や財産の細かい調査が少ない
大手事務所の事務員さん(1年目)でもできる
という特徴があります。
つまり、事務所側から見ても、手間がかからずに利益率がよく、
比較的進めやすい手続きといえます。
また、広告では、
「家族に知られにくい」
「裁判所を使わない」
「毎月の返済額を減らせる」
「将来利息をカットできる」
といったメリットが強調されやすくなります。
メリットだけに注目してしまう結果として、
まずは債務整理を前提に話が進む
という流れは、実務上それほど珍しくありません。
そして起きること
債務整理を進めた結果、
・家計が回らない
・返済の見込みが立たない
・返済が途中で止まる
そして、最終的に、
・自己破産へ移行
するのです。
ここで重要なのは、破産になったことではありません。
問題は、債務整理を選ぶべきでない状態で選んだことです。
もし最初から破産を選んでいれば、
早く生活再建に入れた
費用を抑えられた
精神的負担も軽かった
というケースもあります。
特に注意が必要なケース
次のような場合は、再生が難しくなることがあります。
収入が変動する(歩合・自営業)
毎月の家計がすでに赤字
住宅ローンもギリギリ
家計の見直しができていない
そして実際の管理の仕方が見直しできていない
こういう状態で再生を選ぶと、
途中で破綻するリスクが高いのです。
まとめ
債務整理は魅力的に見える制度です。
しかし、
すべての人に向いているわけではありません。
重要なのは、
債務整理でいけるのか
破産で整理すべきか
を最初に見極めることです。
無理な債務整理は、かえって負担を増やすことがあります。
当事務所では、
債務整理の可能性
自己破産との比較
家計の現実的な見直し
まで含めて、最初の段階で整理しています。
最初の設計がなにより大事なのです。
業歴19年、多くの破産事件を担当してきています。
「すすめられたから」ではなく、自分の状況に合った選択をするために、
一度ご相談ください。

